7月4日 第58回全日本学生剣道選手権大会
第57回全日本学生剣道東西対抗試合
第58回全日本学生剣道選手権大会および第57回全日本学生剣道東西対抗試合は、7月3日(土)、4日(日)に東京・日本武道館で2日間開催され、1日目は女子選手権及び女子東西対抗、2日目は男子選手権、男子東西対抗が行なわれた。
男子選手権には、各地方予選を勝ち抜いた176選手が頂点を目指した激闘を繰り広げた。
前大会優勝者・西村(現・筑波大4年)不在での大会となったが、ハイレベルで見応えのある試合が各コートで行なわれた。
男子東西対抗試合は20人制勝ち抜き団体戦、試合時間3分(大将戦のみ延長あり)で行なわれた。過去の対戦成績は東軍39勝、西軍16勝(1引分け)と圧倒的に東軍が勝ち越しているが、ここ2大会の成績は1勝1敗と五分である。
関東王者・松崎(中大)は、5回戦で敗退。
早大・西村は4回戦敗退。全日本剣道選手権の各地方予選の優勝者の勝ち上がり、関東王者・松崎(中大)は3回戦で鹿体大・出口、4回戦で同門の本川を下し5回戦まで進出したが、国士舘・松崎に敗れた姿を消した。関東二位・西村(早大)は法大・秀徳に敗れ4回戦で敗退した。
九州王者・中倉(日経大)は5回戦で国士舘・石田に敗れる。
1年生で唯一のベスト8進出を果した法大・秀徳九州王者の中倉(日経大)は、4回戦で日体大・坂本を下したが5回戦で国士舘・石田に競り負けた。関西王者・軸原(同志社大)は2回戦で朝日大・山添を相手に反則負けをし、東海王者の中京大・村瀬は5回戦で法政大の新鋭・秀徳に敗れた。
その秀徳は、関東学生でもベスト8まで勝ち上がり、本大会でも並みいる強豪選手を下して、1年生で唯一のベスト8進出者となったが、ここで鹿体大・江島に敗れた。
ベスト8準決勝は2試合とも、国士舘対鹿体大という図式となった。
優勝候補・石田(国士舘)は、4回戦で体大)の対戦相手は、2回戦で北信越優勝の冨田(福井工大)、5回戦で関西二位の國田を破り準決勝まで勝ち上がってきた江島(鹿体大)。石田は鋭い面と出小手を決め決勝進出を決めた。
もう一方は、2回戦で中部二位の海野(中京大)、5回戦で中大・松崎、ベスト8で筑波・佐伯を破って準決勝へ進出した国士舘・松崎。対するは鹿体大・木谷は、1回戦で国士舘・今村、5回戦で大体大・山本、準々決勝では同門の竹下を破り勝ち上がってきた。試合は、木谷が開始早々に小手返し面を決めると、試合終盤に再び面を決め二本勝ちで決勝へと駒を進めた。
20分の激闘を制した木谷。決勝戦、石田と木谷の対戦は両者が1年生の時に1度だけ対戦し、その時は引き分けだったという。
試合は出足鋭く面を放つ木谷に対し石田は、大きく構え機会をうかがながらじっくり攻める。試合延長へ突入し約20分にもわたり行なわれた。優勝を決める一打を放ったのは木谷。渾身の片手突きを打ち込み、石田の体勢が崩れると同時に審判の旗が3本上がった。
木谷はこの一戦を振り返り「まさか優勝できると思ってなかったです。実感がわかないです。試合はお互いに体力を消耗しているのがわかりました。打ち合いから一本奪いたかったのですがなかなか難しく、流れを変える為にも片手付きを打ち、一本取る事ができました。最近よく突きを練習していたんです(笑)」と喜びを語ってくれた。
喜びを噛み締める木谷。一方の石田は「足が止まったところを打たれてしまいました。自分の悪いクセで、負けるときはいつもこのパターンなんです。9月の関東学生までには修正していきます。」と肩を落とし、反省と今後の抱負のコメントを残した。
男女とも決勝戦は鹿屋体育大が国士舘大学を破るという展開となり、幕を閉じた全日本学生剣道選手権大会。すでに選手達はからは10月に行なわれる全日本学生剣道優勝大会(団体)への意気込みを聞く事もでき、4年生は大学最後の「集大成」のために意気込んでいる。選手たちの今後の活躍に期待したい。
※東西対抗試合
東軍・西野の5人抜で勝利に貢献。
最後は恒例の太鼓。全日本学生選手権終了後に東西対抗試合は、20人制勝ち抜き団体戦で行なわれた。
試合はどの選手も面を打ち合う真っ向勝負が展開される。序盤から中盤は西軍がややリードしながら試合を進めていいくが、両チームとも八将同士の対戦となり引分け、終盤戦を五分の状態で始める。
ここから試合が動き出した。東軍七将・左片手上段の柳谷(日体大)が登場し、片手で見事な竹刀捌きを見せ3人抜きする。全日本学生で優勝した木谷をも破る活躍をし、柳谷が一本を奪うたびに会場が大歓声となる。これで東軍はリードを広げる。
東軍五将・加藤(東海大)の出番の時には、西軍は中倉(日経大)、藤田(近畿大)、村瀬(中京大)と残り3人とは言え強豪ばかりである。
しかし加藤は臆する事なく、思い切った面を西軍・3人の選手へ打ち続け、見事に3人抜きを果し東軍の優勝を決める活躍をした。
東軍は「不戦4人」という圧勝で、東西対抗の対戦成績を40勝16敗1引分けとした。
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※7/7 準々決勝UP
※7/6 準決勝UP
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●結果
●全日本学生剣道選手権大会 |
敢闘賞 |
●全日本学生剣道東西対抗試合 |
西村 龍太郎(早稲田大学) |
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