12月4日 平成22年度関東女子学生剣道新人戦大会
平成22年12月4日(土)、東京都足立区・東京武道館にて第11回関東女子学生剣道新人戦大会が行なわれた。71校が参加し、優勝が争われた。
試合は5人制団体戦、4分3本勝負(延長なし)、メンバーは1,2年生で構成され、オーダー変更は試合ごとに変更できる。
本大会は筑波大学が、第1回から第8回大会まで実に8連覇をしている。その後、第9回は清和大学、第10回が法政大学と続いている。11回目の今回は、どの大学が優勝旗を持ち帰るのか。
法大は準々決勝で敗れる。 前回第10回大会優勝校の法政大学は、序盤戦の関東学院大学との対戦を1-0で競り勝ち勢いをつけ、準々決勝まで進出し、筑波大学と対戦した。
9月の関東女子学生優勝大会で両校は決勝で対戦し、筑波が勝利し優勝を果した。法大は筑波への借りを返し、本大会の2連覇を狙ったが、筑波先鋒・前田、次鋒・高梨が2本勝ちし、法大は主導権を握れぬまま3-0で筑波が勝利した。
そして筑波は、準決勝で東海大と対戦。東海大は、流経大、日女体、国武大と強豪校との対戦を勝ち抜き準決勝へ進出して来た。
そしてこの準決勝において筑波の先鋒、次鋒の1年生コンビが勝利に大きく貢献する2勝をし、さらに筑波副将・里井が二本勝ちし3-0で筑波が決勝へ駒を進めた。
國士舘準決勝、代表戦を制す。 新人戦ではいまだ優勝をしていない名門・国士舘大学は、4回戦で早稲田大学を下し、準々決勝の埼玉大を3-0で退けた。準決勝の相手は日体大。
その日体大は、4回戦で明治大と対戦。本年男子も含め両校の対戦は非常に多く、男子新人戦での対戦では、明治に軍配が上がっている。
しかし、今大会では日体大が1-0と接戦をものにし、準々決勝進出を決めると同時に、男子のリベンジに成功した。そして準々決勝は、國學院大学を2-0で下して準決勝へ進出し国士舘大学と対戦。
國士舘と日体大の一戦は、日体大中堅・宮島が1本勝ちでリードして大将戦を迎えると、國士舘大将・金丸が日体大・高橋を相手に1本勝ちし代表戦へ持ち込み、代表戦でも大将同士の対戦となった。
代表戦の試合展開は、金丸が先手をとり仕掛け続ける。後手に回ってしまう高橋は打ち終わりを狙うが、有効打は奪えなかった。最後は金丸が引き小手を決め、決勝へ進出を決めた。
筑波大が3年ぶり9度目の優勝を飾る!
筑波が大将戦で優勝を決める 決勝戦、筑波対國士舘。先に行なわれた男子大会と同一カードとなった。男子は筑波が優勝している。
國士舘はこの大会で、過去二度決勝へ進出するも敗れている。また、男子の敵討ちをできるかにも、会場の注目が集まった。筑波は本大会では無類の強さを見せている。筑波の王座奪還か、國士舘の初優勝か!?
鉄壁の先鋒・次鋒で勝利を重ねてきた筑波だったが、ここで筑波先鋒・前田が國士舘・宍戸から先制するも、2本取り返され負けてしまう。勢いのついた國士舘は次鋒・山田が立ち合いで小手を決める。しかし、筑波・高梨も相面で競り勝ち一本返し、次鋒戦は引分けとなる。
中堅戦、筑波・神坂、國士舘・門馬は引分けとなり、國士舘1勝リードで終盤戦へ。
筑波副将・里井が試合終盤に小手を決め1本勝ちし、同勝ち数・本数で大将戦へ繋いだ。
筑波の大将・山口は、試合序盤に國士舘・金丸の突きに対し体勢を崩す事なく、逆に金丸の突きの打ち終わりに面を放ち先制する。その後は山口は守る事なく、金丸との打ち合いに応じる。試合時間4分は瞬く間に過ぎ、一本勝ちで筑波大学が3年ぶりの優勝を飾った。國士舘は3度目の挑戦でもその栄光を勝ち取る事ができなかったが、選手たちは悔しさはあるに違いないが、充実感のある表情をしていた。
筑波は1年生も勝利に大きく貢献 筑波大の通算9度目の優勝で幕を閉じ、そして当分の間は破られる事のない優勝記録をまた1つ伸ばす形となった。
筑波大メンバーの神坂、里井、山口は2年生、そして、この日活躍した先鋒・前田、次鋒・高梨は両選手とも1年生。稽古を重ねさら地力をつけていけば、筑波大が関東、全日本を獲ることも充分可能ではないだろうか。
そして参加した各チームも、この大会を終えた事により来年度への課題が見えた事だろう。2011年度の大会がまた楽しみだ。
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●結果
優勝 筑波大学 |
敢闘賞(ベスト8) |
※敢闘賞は、各校代表者2名による表彰。
●トーナメント表
●試合レポート