7月8日
第60回全日本学生剣道選手権大会
第59回全日本学生剣道東西対抗試合
優勝を果たした國士舘・安藤7月7日、8日、大学生日本一を決める全日本学生剣道選手権大会が日本武道館にて行なわれた。
大会1日目の女子大会では大阪教育大学の小森田渚(3年生)が優勝を果し、そして大会2日目は注目の男子大会がが開催され、各地方予選を勝ち抜いた176選手が参加した。
5月の関東学生(全日本予選)では、前回優勝の藤岡(國士舘)、二位・岩根(中大)が敗れる波乱がおるなど、個人戦で勝ち抜くことは非常に難しい。
今大会最大勢力となった鹿屋体育大学。九州出場枠20名のうち11名を鹿体大で締めている。
予選参加数を考えると関東から9名の出場選手を決めている國士舘勢の選手層、実力には目を見張る。
初出場の筑波・竹ノ内は堂々のベスト8進出まず新勢力から。1年生ながら出場したのは10名。その中でやはり注目すべきは、関東学生ベスト8となった竹ノ内(筑波)。序盤から鹿体大、中大等の強豪選手を打ち破り、5回戦は慶應・古田を延長の末破り準々決勝へ進出するも鹿体大・浅井との延長戦で引き面を奪われ敗退した。
準決勝、國士舘同士の対戦は安藤に軍配が上がるベスト8には國士舘から2名が勝ち上がり、その中で前回大会三位の中澤(國士舘)は、準々決勝で筑波・小森と対戦。中澤が先制するが試合終盤で取り返されるも、立ち合いで再び小手を奪い準決勝へ進出を決めた。
過去には関東学生を制したこともあり、常に優勝候補に挙げられているがなかなか全日本で勝つ事ができなかった安藤(國士舘)。安藤の序盤戦は、先制されるなど厳しい試合を逆転で勝ち上がってきた。特に5回戦では関東学生優勝の宮本(中大)との一戦でも序盤で先制されたが、構えを崩さぬ厳しい攻めで終盤で小手、面を奪い返し準々決勝へ進出。
準々決勝では1年生から活躍している法政・秀徳(3年)。試合中盤に面を決めた安藤が準決勝進出を決め、同門・中澤との対戦となる。
準決勝、鹿体大・浅井が国武大・山本の接戦を制すベスト16(5回戦)には関西勢が3名進出するもここで姿を消している。
九州勢で唯一上位に残っていたのが鹿体大・浅井。浅井は2回戦で國士舘・斉藤、3回戦で関西王者・森野(立命館)を破り、序盤での対戦でリズムを作り、準決勝へ初進出。
浅井の準決勝の相手は国武大・山本。山本は3回戦で筑波・佐伯を破り、準々決勝では日大・鈴木を2分ほどで2本勝ちし準決勝へ進出してきている。
準決勝、浅井対山本。浅井は常に攻めの姿勢を崩さず、試合序盤、山本が間合いをつめたところへ出がしらの面を奪い先制する。厳しい状況になった山本だったが焦る事なくしっかり構え、攻め続ける浅井の動きを見極め中盤に合面で競り勝ち取り返す。試合終了間際、浅井がこの日一番冴えていた引き面を決め決勝進出を決めた。
決勝、安藤が浅井から小手を奪い優勝準決勝、注目の國士舘対決、安藤対中澤。序盤は一進一退。中盤、中澤が大きく振りかぶり面を放ったが、安藤の竹刀が中澤ののど元へ刺さり動きが止まったところへ安藤が面を放ち先制する。「止め」がかかってもおかしくないのではないかと思わせる場面でもあった。中澤は攻め、安藤が捌く。二本目は試合終盤、中澤の勝負をかけた面に安藤が小手を合わせ勝利した。
決勝戦、鹿体大3年・浅井と國士舘4年・安藤の対戦。
素早く攻め手数の多いスタイルが浅井。低い構えからじっくり攻める安藤。
試合序盤は浅井の攻めを捌く安藤だったが徐々に主導権を握り出し、終盤に差し掛かった頃、浅井の引き面に対し素早く間合いを詰め小手を奪う。ここから浅井の手数が更に増えるが、安藤も守る事なく打ち返す。またたくまに試合終了の笛がなり、安藤が1本勝ちで悲願の優勝を果した。
東西対抗、東軍が3人残しで勝利選手権後には、第59回全日本学生剣道東西対抗試合が、20人制団体、勝ち抜き戦によって行なわれた。
過去の対戦は東軍が42勝、西軍が16勝と勝敗だけでは東軍が圧倒し、直近3大会でも東軍が勝利している。
東軍先鋒・竹ノ内(筑波)がいきなり魅せた。4人抜きの結果だったが、その一挙手一投足に会場が沸いた。そこから東軍リードしつつも一進一退の攻防が続き、東軍7人目・高垣に対し、西軍10人目・杉下が4人抜きを見せ5人目、東軍・宮本に敗れた。ここで東軍・西軍とも11人目となる。しかし宮本の勢いは止まらず4人抜きとなった。
試合終盤東軍15人目・菊地(日体大)が西軍17人目の海野(中京)、温井(立命館)、鴨宮(鹿体大)を抜き、西軍大将・加藤(大体大)まだ辿り着くも、菊地はここで敗退。加藤は東軍・甲斐(早大)を破り、明大・足達と対戦。足達は選手権で上位進出叶わなかっただけに、ここで見せ場を作った。勝負は延長戦となり足達が小手を決めて東軍を勝利に導いた。
※試合レポートは、このページの下の方です。
※7/20 準々決勝アップ
※7/12 東西対抗 後半(16試合分)
※7/10 東西対抗 前半(15試合分)
※7/9 準決勝アップ
※7/8 決勝アップ
●結果
●全日本学生剣道選手権大会 |
敢闘賞 |
●全日本学生剣道東西対抗試合 |
高垣 紳二朗(福井工業大学) |
●トーナメント表
●試合レポート
●過去の成績