2014/5/17
第46回関東女子学生剣道選手権大会
5月17日(土)、第46回関東女子学生剣道選手権が東京足立区・東京武道館にて開催された。参加選手483名(登録)が関東の頂点を目指すとともに、7月に日本武道館で開催される全日本女子学生剣道選手権への出場権28枠を争った。
大会は男子と同等数の出場選手に対し、男子56枠に対し女子28枠と非常に狭き門になっている。
優勝候補・高橋萌(萌)は6回戦で矢上(駒澤)に1本負け
前々回大会優勝の末弘(國士舘)は矢上(駒澤)に延長で敗れ、さらに今大会優勝候補の一角、前回大会2位・高橋萌(法政)も6回戦で矢上に、試合終盤に矢上のスピードのある面を打たれ敗退した。
実力選手を破り上位進出を決めた矢上は、準々決勝で古谷田(東学大)を2本勝ち、1年生で唯一ベスト8以上となった新鋭・端(法政)との準決勝でも鋭い面を武器に2本勝ちし、決勝進出を決めた。
1年生で全日本出場を決めたのは3選手。端の他、東海大・栄花、早大・川崎がベスト16へ進出をはたした。栄花は1回戦で実力選手の阿部(法政)、出場権を掛けた5回戦で麗澤瑞浪時代に大活躍した乗田(筑波・1年)を破りベスト16を決めた。川崎は序盤から國士舘、日体大の選手を延長で競り勝ち、5回戦では明治・高橋にここでも延長で面を決め勝利、6回戦では端との1年生対決に敗れた。
決勝、渡邊(日体大)が矢上(駒澤)から引き面を奪い1本勝ちで優勝準々決勝、実力選手の日体大・渡邊は近年勢いのある駒澤勢の和栗と対戦し、渡邊が面を2本奪い勝利。
そして準決勝では過去2度の優勝を誇る松本(法政)と対戦。松本は序盤戦から延長も多かったが、堂々した構えから放つ豪快な面を武器に勝ち上がり、準々決勝では明治・上田から面返し胴を決める器用さもみせ準決勝へコマを進めた。
大会連覇を狙った松本(法政)だったが準決勝で渡邊(日体大)に敗退 実力者同士の対戦となった準決勝・渡邊対松本は、男子に勝るとも劣らない見応えのある試合となった。両選手とも一進一退、試合時間は延長を含め15分にも及び、最後は渡邊が間合いを詰め松本のタイミングを外し放った面が1本となり接戦を制した。
決勝戦、矢上(駒澤)対渡邊(日体大)は、両選手とも初優勝を掛けての対戦となった。矢上は市立船橋高校出身、対する渡邊は名門・阿蘇高校で全国区の活躍を見せていたものの、大学生になってからは両選手とも今大会で初の全日本学生選手権への出場権を得た。
試合は会場中央に特設会場が設置された。渡邊のキレのある動きに矢上も鋭くスピードに乗った追い打ちを見せる。試合が動いたのは中盤、渡邊が鍔競りから鋭く大きく動きかつぎ面を放ち先制する。
その後、矢上は冷静な試合運びで面を狙うが渡邊も攻めの姿勢を貫き、試合終盤には渡邊の小手返し面に審判1人が旗をあげるなど矢上をあと1歩まで追いつめるが、試合時間終了となり1本勝ちで優勝した。
最後に大学別全日本学生出場選手数を振り返ってみたい。
まず最多出場選手を輩出したのは日体大の5名。4年生が4名と最後の大会かける思いは強いだろう。
次いで法政、國士舘、清和の3名。法政はチームの主要メンバーである阿部、高橋海、坂田が序盤で姿を消し、1年生でのエントリーとなった板垣も3回戦どまりとなり、松本、高橋萌、端の3名のみとなった。
そして2名が駒澤、早大、筑波、明治。駒澤は二位の矢上、ベスト8の和栗となった。筑波は1,2年生選手に有望選手も多かったので、ちょっと寂しい結果だ。明治は昨年の全日本学生で3位になった西が、今大会3回戦で敗退し上位戦線にからむことができず、全日本へはベスト8・上田と大亀の2名にとどまった。男子に比べ全日本への出場が減ってしまった東海大は1年生の栄花1名となった。過去大会でベスト8、全日本でも3位に入賞している瀬沼は3回戦で敗退し、最終学年で出場権を逃し悔しい結果となった。
7月の全日本女子学生剣道選手権では、更なる活躍に期待したい。
【一本動画】
決勝〜準々決勝編
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※5/21 準々決勝
※5/20 決勝、準決勝
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※5/17 決勝、準決勝、準々決勝
●結果
優勝 渡邊タイ(日本体育大く4年・阿蘇高校) |
敢闘賞(ベスト8) |
※全日本女子学生選手権大会 出場選手28名(大学別出場選手数)
【5名】
・日体大(渡邊・4年、堀込・4年、江田・4年、藤澤・3年、志田・4年)
【3名】
・法政大(松本・4年、高橋萌・3年、端・1年)
・國士舘(川上・3年、出口・2年、川添・2年)
・清和大(浅尾・4年、石森・4年、佐藤・4年)
【2名】
・駒澤大(矢上・4年、和栗・2年)
・早稲田(畝尾・3年、川崎・1年)
・筑波大(後藤・2年、鈴木・3年)
・明治(上田・3年、大亀・2年)
【1名】
・東海大(栄花・1年)・東学大(古谷田・3年)・順天堂(齊藤・2年)・城西国際(浦・2年)・桜美林(柳川・3年)・国武大(田中美・3年)
閉会式
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