男子、九州学院が6連覇達成!島原との代表戦を制す。

2018年3月26日から28日、第27回全国高等学校剣道選抜大会が愛知県・春日井市総合体育館にて開催された。
決勝では男女とも代表戦にもつれ込む接戦となり男子が九州学院(熊本)が6連覇、女子は中村学園女子(福岡)が2連覇で大会が締めくくられた。
男子、九州学院は積み重なる5連覇とういう栄光の反面、今大会、6連覇のかかった選手のプレッシャーは想像しがたいものだ。九学は1回戦から決勝までの6試合、スコア的に圧倒することはなかったものの、要所での勝負強さや試合の流れを読む判断力には目を見張り、王者としての試合展開であった。
決勝戦、九州学院は島原(長崎)と対戦。島原は2回戦で四国王者・明徳義塾との一戦に大将戦で勝利すると準々決勝で大社と本数差、準決勝の奈良大付属は2-1と接戦に勝利し決勝へ勝ち上がった。
優勝は九州勢で争われた。先鋒戦では九学・福田が試合終盤に引きコテを決めて一本勝ちするも、次鋒戦では島原・前田が近い間合いから九学・渡邊のバランスを崩しメンを放ち一本勝ちで追いつく。中堅から大将まで引き分け代表戦へ。再び大将同士での対戦となり、試合は約10分にも及び最後は重黒木が鋭く引きメン放ち、大会6連覇を決める一本を奪った。
女子、中村学園・妹尾と守谷・柿元との代表戦に勝利し2連覇達成!

女子、中村学園が守谷から勝利し2連覇。先鋒奥谷が優秀選手となった。
女子、前大会優勝の中村学園女子(福岡)は昨年8月の宮城インターハイでは団体優勝、個人でも妹尾が優勝し、そして、今大会ではその妹尾が大将となり、昨年チームからも見劣りしない強豪選手を揃えている。
初戦で地元・星城(愛知)に勝利し勝ち進み、準々決勝では九州大会で破れいている三養基(佐賀)に2-0、準決勝では樟南(鹿児島)に勝利し決勝へ駒を進めた。先鋒・奥谷が勝利し有利な展開を作り、勝利を重ねる必勝パターンが今大会では見事にはまり、大嶋、津野、諸岡、妹尾はメンバー変更することなく、また準決勝まで一敗もすることなく決勝まで勝ち進んだ。
三位入賞となった樟南は、近畿王者・須磨学園や強豪・島原を破り準決勝まで勝ち上がり、準決勝では中村に0-5敗れたものの結果以上に健闘した内容だった。
中村学園の決勝戦の相手は、守谷(茨城)。守谷は昨年6月に1年生で関東個人王者となった柿元を大将に、昨年からメンバー入りしている経験値の高い勝負強い選手が揃っている。初戦の新潟中央戦では代表戦で柿元が勝利し苦戦を強いられたが、2回戦以降も気の抜けない試合が続いたが結果としては勝負強さを見せる試合展開で勝ち進んだ。
そして守谷の準決勝は左沢。左沢は白道衣に深緑の胴を装着し、1回戦から前回大会二位・筑紫台(福岡)と代表戦の末勝利し、準々決勝では小禄(沖縄)と取り合いの接戦を1-0で制し準決勝進出を決めた。守谷と左沢の準決勝の準決勝では、先鋒戦で左沢・上野が一本勝ちし、大将戦では守谷・柿元が取り返し、さらに柿元は代表戦でも鋭いメンを決めて決勝進出を決めた。
決勝戦、中村学園女子は守谷は、先鋒戦で中村・奥谷がメンを決めて一本勝ち、次鋒戦では守谷・髙野が鋭くメンに飛び込み一本勝ちでスコアを戻す。中堅、副将、大将も引き分け、代表戦へ。
中村・妹尾、守谷・柿元、少年剣道の大舞台でもこの二人の対戦があり、この選抜決勝でも実現した。遠間から攻め入り妹尾を崩したい柿元、制しながら居着きを狙う妹尾。試合は10分を迎えようとしたころ、妹尾が牽制しながら間合いを詰め鋭く豪華ににメンに飛び込み、優勝を決める一本を奪った。中村学園女子が大会2連覇を達成。
結果
男子

優勝 九州学院(熊本)
二位 島原(長崎)
三位 敬徳(佐賀)、奈良田附属(奈良)

※【大会公式速報サイト】
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女子
優勝 中村学園女子(福岡)
二位 守谷(茨城)
三位 左沢(山形)、樟南(鹿児島)

優秀選手
男子 |
佐賀県 |
敬徳高等学校 |
小川 夢希也 |
福岡県 |
福岡大学附属大濠高等学校 |
池田 虎ノ介 |
大阪府 |
清風高等学校 |
西 航平 |
秋田県 |
秋田南高等学校 |
及川 拓 |
奈良県 |
奈良大学附属高等学校 |
根本 勝也 |
熊本県 |
九州学院高等学校 |
重黒木 祐介 |
兵庫県 |
育英高等学校 |
松澤 尚輝 |
長崎県 |
島原高等学校 |
若杉 一真 |
島根県 |
大社高等学校 |
鶴原 哲也 |
宮崎県 |
高千穂高等学校 |
谷口 琢真 |
女子 |
茨城県 |
守谷高等学校 |
柿元 冴月 |
兵庫県 |
甲子園学院高等学校 |
出口 華 |
山形県 |
左沢高等学校 |
佐藤 桃佳 |
北海道 |
札幌日本大学高等学校 |
濱田 裕佳 |
鹿児島県 |
樟南高等学校 |
樋口 もも |
沖縄県 |
小禄高等学校 |
與世田 佳鈴 |
福岡県 |
中村学園女子高等学校 |
奥谷 茉子 |
長崎県 |
島原高等学校 |
児島 那歩 |
佐賀県 |
佐賀県立三養基高等学校 |
中村 萌々花 |
静岡県 |
浜松聖星高等学校 |
鈴木 結香 |
一本集
男子決勝
男子 ○九州学院(1 代表 1)島原×
代表 ○重黒木(メ 勝ち )黒川×
先鋒戦では九学・福田が引きコテを決めて一本勝ちしたが、次鋒戦では島原・前田が相手の体制を崩してメンを打ち込み一本勝ち、その後中堅から大将まで引き分けとなり代表戦へ。優勝を決める一戦は大将同士となり、最後は九学・重黒木が島原・黒川から引きメンを決めて大会6連覇を決めた。


女子決勝
女子 ×守谷(1 代表 1)中村学園女子○
代表 ×柿元( 勝ち メ)妹尾○


男子準決勝
男子
×敬徳(0-1)九州学院○
先鋒から副将まで引き分けとなり大将戦へ。敬徳・小川は準々の福大大濠戦で大将戦、代表戦に勝利し勢いもあり、この準決勝でも・・・と期待したが、ここは九学・重黒木が貫禄の二本勝ちで決勝進出を決めた。


※先鋒から副将まで引き分け、大将戦で九学・重黒木が敬徳・小川から2本勝ち
×奈良大附属(1-2)島原○
島原が次鋒・前田、中堅・若杉の連勝で優位に進めたが、副将戦で奈良大・林が二本勝ちし大将戦までつなぎ奈良大・根本は果敢に攻めたが島原・黒川から有効打が奪えず引き分けとなり、島原が決勝進出を決めた。


※島原が次鋒・中堅を連取し、奈良大も副将で1勝返したが大将戦は引き分けとなり島原が決勝へ。
女子準決勝
○守谷(1 代表 1)左沢×
※代表戦 ○柿元(メ 勝ち )上野×
先鋒戦で左沢・上野が一本勝ち。中堅戦では守谷・野川が左沢の上段・沼島へ諸手ツキを決めたが、すぐに沼島が片手メンを取り返しこの試合は引き分け。左沢1勝リードの大将戦で、守谷・柿元が反応よくメンを決めて一本勝ちし代表戦となり、守谷は柿元が左沢・上野の小手に合わせて二段打ちのメンを決めて勝利し決勝進出を決めた。


×樟南(0-5)中村学園女子○
中村学園が樟南を圧勝。樟南にも勢いはあったが一本に繋げることできなかった。


男子準々決勝
×福大大濠(2 代表 2)敬徳○
九州王者・福大大濠に対し、敬徳・小川は大将戦を二本勝ち、代表戦でも勝利し敬徳初のベスト4進出に貢献。


○九州学院(1-0)清風×
九学先鋒・渡邊が引きメン、二本目の立会いでコテを決めて二本勝ちし、この勝利により1-0の接戦を制した。


○奈良大附属(1-0)育英×
先鋒から副将まで引き分け、大将戦で奈良大・根本が相手の攻め際に思い切った諸手ツキを放ち一本とし、一本勝ちした。


○島原(1/5本−1/4本)大社×
両チーム合わせて有効打9本という取り合いになった。
島原中堅・若杉の二本勝ちが大きく、島原が勝利した。


女子準々決勝
守谷 対 甲子園


左沢 対 小禄


島原 対 樟南


三養基 対 中村学園女子


※対戦スコアなどは【大会公式速報サイト】に掲載されております。
3回戦(4/5追加)
×鹿児島商(0-1)福大大濠
- 福大大濠先鋒・井上が出ばなメンを決めて一本勝ち。大将戦でも鹿児島商は返すことができず福大大濠が勝利した。



×和歌山工業(0-1)敬徳○
- 敬徳先鋒・江口が引きメンを決め、その後引き分けが続く。大将戦では敬徳・小川が鋭くメンを先取したが、和工・四宮もメンを取り返したが引き分けに終わり、1-0で敬徳がベスト8へ。



×磐田東(1/1本ー1/2本)九州学院○
- 磐田東先鋒・千葉が一本勝ちし、そのままリードを保ち大将戦へ。勝利が必要な九学・重黒木はコテ、さらに引きメンを決めて二本勝ちし逆転勝利。



○奈良大附属(2-0)高千穂×
- 奈良大中堅・林が試合開始と同時にドウに飛び込み一本勝ち。大将戦、高千穂・谷口は勝利が必要だったが奈良大・根本が二本勝ちで勝利し準々決勝へ。



×明豊(2 代表 2)育英○
- 明豊が先制しながらも育英が取り返す展開。大将戦で育英・松澤が勝利し、さらに代表戦でも明豊・武蔵から松澤がメンを決めて勝利した。




2回戦(4/10追加)
×立教新座(1 代表 1)高千穂○
- 仙台インターハイ王者・高千穂は1回戦で翔凛、2回戦では立教新座との代表戦を制しベスト16へ




×和歌山工業(0-1)敬徳○
- 敬徳先鋒・江口が引きメンを決め、その後引き分けが続く。大将戦では敬徳・小川が鋭くメンを先取したが、和工・四宮もメンを取り返したが引き分けに終わり、1-0で敬徳がベスト8へ。


